成年後見

 成年後見制度を利用するケースは、一般的に加齢による脳の老化による場合(認知症など)と思われがちですが、生まれながらに脳に何らかの障害がある、あるいは、子供のころの病気等により脳に何らかの障害を受けた場合(知的障害者)や、脳梗塞等をきっかけに物忘れや記憶障害を起こす場合(高次脳機能障害)、社会的ストレス等から精神が不安定になってしまう場合(統合失調症)も、この制度を利用することができます。
 
 ただし、身体の障害を持っているだけの理由では、この制度を使うことは出来ません。

認知症、知的障害、精神障害などの理由で判断能力が不十分な方々が、不動産や預貯金などの財産を管理したり、介護などのサービスや施設への入所に関する契約を締結したり、遺産分割協議をする必要があったときは、自分に不利益な契約をしないようにこの成年後見制度の活用をお勧めします。

しかし、一度この制度を利用してしまうと、原則、本人の能力が回復しない限り、成年後見制度をやめることはできません。また、成年後見人の申立てにおいて、成年後見人候補者をたてることは構いませんが、必ず、希望通りの人が成年後見人に選任されるとは限りません。


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